叢雲堂春秋

古典詩への憧憬を基軸に、書評と随想と ── If you're also a stargazer, feel the emotion. Think the thought. ──

2020-01-01から1年間の記事一覧

ある日の世迷い言

かつて太宰を読んだ。芥川を読んだ。そうして、いまは、なにも読まない。 大嘘である。こんな下手な韜晦もないだろう。そもそも読まないのではなく、読めなくなったのではなかったか。19歳の頃に職にあぶれ、その後の人生を希望乏しき自殺ありきのものに貶め…

酒と私と。──酒器がもたらす媒介性──

先ほどの記事でも示したように、酒ばかり飲んでいる。依存性になっているかどうかだという次元にある自覚も強く持ってはいるが、アルコール依存性を身近に見てきたAC(アダルトチルドレン)としての観点からは、自分がそうなっているとは思っていない。 酒を…

無題.2020.07.08.

シャンディガフを4杯飲んだ状態でこれを書いている。最近、自分のTwitterの運用方法が狂気じみている。2013年から運用しているアカウントの900ほどあったフォローをツールを用いて全て外し、歌の即詠と別媒体の投稿共有にのみ用いるような運用にしながら、フ…

叢雲歌会、始動。+Stand.fm

詠歌にまつわる話をはてなブログで続けていくかNoteに書いていくか非常に迷っているこの頃です。 もともと幻燈歌会という名称で短歌連作、俳句連作、詩、それらすべてを歓迎する綜合文芸批評会をオフライン、オンライン問わず主宰していましたが、COVID-19に…

歌会初参加より四年を前にして——初期作品公開推敲

ご無沙汰しております。流霞と申します。短歌を始めて六年は過ぎたようです。 そこで私が四年前、ある方の導きによって初めて歌会に出たときの詠草を公開推敲すれば私のツイートや即詠の読者にとって面白く、かつ詠歌や詩作の踏み台になるのではないかと考え…

第三十一回歌壇賞応募作品「秋への里程」三十首

秋への里程 秋山千景 うぐひすのこゑを忘れて聴く蝉のひたむきなれば急ぐなりけり 渓流を伝ひ来れるおほるりのこゑ聴くなへに日はあらはれぬ 木々の指すひかりへ向かふ駒鳥のさへづりとほく夏の明け方 ひと夏を眺め暮らしのあかるさは滅びの色と思ひながらも…